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------ eden / g-7 -----
---- KANAN ----
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カナンの一角にある。
こじんまりとしたショット・バーシナイ……。
………。
シェーカーが。
ひとりで切り盛りするそのバーは。
エデンで唯一のバーだった……。
………。
そこで僕は……。
……………。
………。
「あの作品のことは。もう深入りするな……」
……。
ハタ氏にそう言われて。
思わず。
スツールから立ち上がっていた……。
………。
「………」
胃の中が。
きりきりと熱い……。
………。
「………」
ハタ氏は……。
それきり黙っている……。
…………。
「ハタさん。わからない。それじゃ…。僕は…」
僕は。
何とか食い下がろうと。
ハタ氏に言った…。
「僕は。作品の出所が聞きたくて……。ハタさん」
「………」
それでもハタ氏は。
マゼンダのグラスに視点を落としたまま。
僕に振り向きもしない。
「ハタさん!」
タン……!
僕は。
手にしたままのグラスを。
カウンターに勢い良く置いた。
……。
…クリムゾンが。
テーブルに飛び散った…。
「………」
だが。
ハタ氏は何も言わない。
身動きの一つもしないのだ。
「ハタさん!」
「………」
「…………」
………。
……。
………。
「…~~~…」
…かた…ん……。
僕は。
スツールに腰を下ろした。
こうなったら。
いくら声をあげようとも。
応えるハタ氏ではないのだ……。
……。
僕は黙った。
…………。
……。
少しの間沈黙が続く……。
………。
クリムゾンを煽ってから。
もう一度ハタ氏を見た……。
「………」
「…………」
ハタ氏が反応しない……。
それは。
いつものハタ氏のポーズ…で……。
…………。
……。
「……?」
だが。
僕はそれが。
いつもとは。
違う様子であることに気がついた。
なぜなら。
身動きはおろか。
瞬きさえもしないからだ……。
………。
「ハタさん…?」
僕はもう一度。
声を掛けた。
「………」
応えない……。
「ハタさん」
僕は手を伸ばして。
ハタ氏の肩をつかんだ。
「………」
それでも反応がない。
「ハタさん!」
僕は。
ハタ氏の体をこちらに向かせようと。
掴んだ手に力を入れた。
ハタ氏の体は少し起き上がって…。
…だが…。
………。
ぐらり……。
そのまま。
スツールの向こう側にずれかけてしまった…。
「っ……」
僕はあわてて立ち上がり。
ハタ氏の体を抱える様にして。
スツールに戻した……。
「………」
「…ん……」
「………」
「…お……?ん…?」
「……ハタ…さん…?」
「ん?あ……トモ…?どうした…?」
「ど…どうした…じゃない……。そっちが急に…動かなくなって……」
「あ…ああ…。そう…か…。ああ…」
「な…んだ…よ…?なに……」
「ああ……。ここんとこ。そう。2、3日…」
「そ…そうって…なに……?」
「ああ……。意識が途切れる。一瞬ね」
「な…んだよ。それ?」
「知らん」
「し…知らないって…。ヒーリングセンター…行ったの…かよ?」
「--。行かんよ。あんな所は」
「…で…も…だって…。意識が途切れる…なんて…」
「あんな所に行って。脳みそいじくられるなんぞ。性に合わん」
「脳みそって…。限んない…だろ…?」
「限っているのさ」
「どうして?」
「……。聞きたいのか。おまえ。本当に?」
「…なに…を…だよ…?」
「おまえの作品が。漏洩した理由」
「!知ってるのか!やっぱり……!」
「……。具体的な事実関係は知らん」
「………」
「だが。俺なりの推論でね」
「推論?」
「………」
ハタ氏はまた黙った……。
「ハタさん」
「…話しておくのもいいかも知らんな。まあ。そのつもりがなかったとは言わん。話の流れ次第では」
「………」
……………。
会所で見せる顔とは。
また違う厳しい顔つきで。
ハタ氏は。
マゼンダのグラスを傾けた……。